かいぞーき!高速のレースクイーン?
「嘘なものか!!
もうこれで終わりであります!!」
オーナーの手に・・・手錠がかかった。
「・・・・・・く・・・そ・・・!!」
「・・・ちょっと・・・待って!
なんで・・・こんな・・・!?」
エイナの持っていた疑問。
そもそも罪状は?動機は?
「・・・違法賭博。でありますよ。表向きは。」
「トバク・・・?」
「今現在ロボット同士のレースを賭博にすることは禁じられてるんでありますよ。
競馬とかと違って限界なんて簡単に超えさせられるから・・・キミみたいに。」
ケイジロウはへたり込むエイナに肩を貸しながら言った。
「それだけならまだ罪は軽いケド・・・
各種違法改造、他チームの妨害行為を始め・・・挙句キミをこんなにまで追い詰めた。」
そして、オーナーを力の限りにらんだ。
「なんで・・・そんなことしたでやんす?」
下を向いたまま、エイナは搾り出した。
「・・・金に決まってるだろ?・・・考えればわかることをわざわざ言わなきゃならん辺りが
バカっぽくていいぞ・・・!?結局お前のお陰で俺の儲けも地位もパァだ!!
ただの機械の分際ででしゃばりやがって!!」
「・・・・・・・・・・・・!!」
「お前は俺が優しさで世話をしてやってると思って死ぬまで走りつづけてれば良かったんだ!!
嫌々とはいえ面倒を見てやった恩を仇で返しやがって!!ふざけるんじゃねぇ!!」
目に血と狂気を漲らせてオーナーは叫んだ。侮蔑と罵倒を含めて。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
エイナは無意識のうちに、拳を握り締めていた。
あまりの怒りに、自分が今立てないことも忘れて力いっぱい殴りかかった。
「やめろ!」
寸前のところで止めたのは・・・ケイジロウ。
「なんでとめるでやんすか!?
あちきはこいつに・・・全部・・・!」
「でも・・・そいつを殴ったところで何が変わるであります!?
そんなに簡単に解決できるほど世の中は・・・甘くないであります!!
それにキミの手は・・・女の子の手はそんなことのためにあるんじゃない!」
「・・・奇麗事・・・だなぁ犬っコロ!
どっちみちロボットは人に手を上げられないことの正当化・・・」
バキィッ!!
「汚れ役は・・・男の役目でありますよ。」
オーナーは・・・気を失った。
つづく