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27話7ページ

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クラブラーにたかる気マンマンである。

金欠なのはあそびすぎ。
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十字王-後編5-



次にブレイドが目を覚ましたのは基地のメンテナンスベッドだった。
あの後、アームとバリスタの戦いがどうなったのか。
監視カメラなど役に立たなかったあの状況を知るものはアームとバリスタ、ただ二人のみ。

しかし自分がこうしてメンテナンスをされていること、
バリスタに「振るわれていた」ロンデルの刃が無残にへし折られていること
なによりその後にバリスタの姿がないことが、戦いの結果を知らせてくれた。

結果としてアームズテックにはバリスタのジャック能力の危険性と
アームの高い能力を裏付けるデータ。
そしてコーヒーの香りの中で死にかけたというブレイドのトラウマが残ることになったのである。

死にかけるかどうか、はともかく。
今ブレイドの前では取り合いの結果ぶちまけられたコーヒーのにおいが部屋中に充満する。
頭を抱えるように、手を額に当てるブレイドだが、一考した後、雑巾をかけるロンデルに声をかける。

「せっかくだ、俺は飲まねえが・・・差し入れてやるか。」

「あ、コラ!アタシのポット!!」
サーベルを組み伏せながらサイゼムが何か言っているが、お前のポットではない。
「あとでコーヒー飴でも奢ってやらぁ。」





「・・・よう、差し入れだぜ。」

施設内、地下。
ブレイドの見据える先には幾重にも重なる拘束具につながれたバリスタの姿があった。
アームとの戦闘で破損した箇所は修繕されているものの
メイン動力炉は取り外され、いうなれば仮死状態で封印されている。

「供え物を受け取ることもできねぇとは、こうなっちゃお前さんもおしまいだな。」

淹れなおしたコーヒーをカップに注ぎ、適当な突起の上に置く。


「お前さんの謀反は失敗だったわけだが・・・
 あの後一体、アームと何があったんだ?
 アイツも一切答えちゃくれねえ。」

しばらくにらみつけてみるが、当然バリスタは何も応えない。

その後しばらく、物思いにふけったブレイドは
かつて自分にトラウマを植え付けた王を一瞥し、部屋を出たのだった。






十字王・おわり

27話6ページ

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一般テックボット
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山

Author:山
オリ人外キャラ好きのCURURU難民です。
創作系の漫画や小説やってます。
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